広島大学医学部受験に向けて歩み出したときの話

26歳のとき全てを失った。これまで8年間かけてやってきた道は閉ざされた。

こわれた人生をたてなおすために、僕にはもう医者を目指すしか道はなかった。

それも医学部ならどこでもいいわけではない。当時付き合っていた彼女がいたからだ。考えていたのはたったひとつ、広島大学の医学部だけだった。

期間は8ヶ月しかない。

僕は広島大学の入試科目や配点を調べた。まずは共通テストで900点中の810点をとり、その上で二次試験で1800点中で7,8割をとらないといけない。

高校のときにやった経験はもう10年前のことなので内容は全く覚えていない。ただやれば75%はとれる。80%もがんばればなんとかとれるだろう。

しかし、90%となると話は全く別だ。僕が通っていたのは地元ではなかなかの高校だったが、9割なんて400人中の上位5人ぐらいだっただろう。僕は高校のときは150-200番ほどで、やってもやってもできなかった記憶だけがある。

状況は最悪だ。メンタルはズタボロ、8ヶ月しかない、学校や予備校にはいけないので独学するしかない、選択科目ははじめてのものを選んだ。まわりはエリート、そしてなにより高校のときにどんなにがんばってもできなかった経歴だけがある。

でもそんなことを言っている場合ではなかった。やるしかない。できないことをそれでもなんとかするしかない。

絶望のうらで、僕には自信もあった。

国語だけは自信がある。大学時代はいつも徹夜してきた。絶対に負けない。絶対に合格する。1年間、寝ずにやってやる。

僕はまず絶対に必要になるであろう数学や英単語の勉強をはじめた。

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